あらすじ
幼少期に飛行機事故で家族を失ってから、どこか目的もなく生きてきた木山。
ある日、死が目前に迫っている人が透けて見える能力があることに気付いてしまう。
そんな中、木山は桐生葵という女性に出会い、彼女が透けていることに気付き運命を変えてしまう。そして互いに惹かれあった2人は幸せな日々を過ごす。
しかし、ある日、またも葵の身体が透けていることに気付く。
フォルトゥナの瞳 |
■Prime Video フォルトゥナの瞳 監督 三木孝浩 出演 神木隆之介, 有村架純 |
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感想
死ぬ相手が透けて見えるという不思議な能力
この物語のポイントとなる能力は、死が身近に迫っている人の身体が透けてしまうという能力です。
とっても不思議な能力で唯一無二の能力なんですと言いたいところですが、少なくとも物語の中で狭い範囲の地域に3人もいます。この能力の希少性が疑われてしまいます。
能力が開花するには、死にかけるようなできごとを体験することにあるようです。そういう経験をしている人は多少なりいるはずなので、けっこうな人数がいるのかもしれません。
ジョジョの奇妙な冒険的な話で、能力者同士は惹かれ合うということで、3人が出会ったという解釈もできなくはないです。できれば、飛行機事故を体験した2人だけが能力を持っていたというほうがまだ良かったと思います。
そうしないと、あっちこっちに実は透けて見える人がいましたよって可能性も考えられてしまうので、大量に人が透けて見えてたのは、実は主人公だけじゃないのではって余計な考察をしてしまいます。
この不思議な能力は、相手の運命を変えてしまうと、自分の身を削ってしまうことになるという設定があります。
運命を変えることは、神の領域に入るからということだそうです。
これで怖いのは透けている人間の運命を変える行動が何かがわからないこと。これが一番怖いことです。
スルーしようとしたことが、実は運命を変える行動になるかもしれませんし、知らず知らずに運命を変えたことになって自分の身を削ることになるかもしれません。
いろいろ考えると良いことが何もない能力に思えます。
運命には逆らえない
葵が透けていることに気付いた木山は、葵の運命を変えて救うことに成功しますが、その後、またも透けて見える葵。
ここから考えられるのは、席順で順番に死が訪れる、映画『ファイナルデスティネーション』のような展開です。
一度は運命を変えることができてもすぐにまた、死の運命が訪れるようになっているのではないかと考えてしまいます。
木山が命を懸けて葵を含め大勢の命を救いましたが、きっとこの後には、また死の運命が待ち構えているのではないかと思います。運命を変えることで自分の身が削られるという代償を払うぐらい運命に逆らうことは難しいこと。
そう考えるとすぐに死の運命がめぐってくるということも十分に考えられることだと思います。
けっこう残酷なお話
主人公の木山は、葵にあってようやく生きる意味を見出すことができるようになります。
幼少期の飛行機事故からはじまり、きっと生きる気力を見いだせなかった木山。
そんな彼がせっかく生きる気力を持ち出した時に、急に落とす展開。
この話のポイントとしては、運命は本当に優しくないんだよってことを言いたいのではないかと思いました。せっかく幸せを見出すことができたところに、それすら許してくれない運命。
神様のいたずらなのかもしれませんが、とっても残酷な展開です。神様って優しくないんだなと思わせてくれます。
1日の決断数の話
映画の中で、人が1日にどのくらい選択しているのかという話が出てきます。
映画の中では、「9,000回」選択しているということで話が出てきますが、研究結果としては「35,000回」だそうです。
1つ1つの選択が全部あらかじめ運命で決められているとすると確かに嫌ですね。そんな運命なんかでは決まっていないと思いたいものです。
まとめ
この話のように、死ぬ直前の人間が透けて見えるときにその相手のことを放っておくことができるかどうか。とっても難しい問題提起だと思います。
仮にできたとしても、やはりメンタルやられてしまいそうです。
特に、身近な人間がそのような状況になった時に何もしてやれないってなったら、本当に苦しいだろうなと思います。
映画の中の話ではありますが、現実的にこういう能力は持ちたくないですね。
キャスト
監督 三木孝浩
神木隆之介(木山慎一郎役)
せっかく生きる希望を見出したと思いきや、これからの希望すら許されないという、かわいそうな運命の持ち主。
ずっと葵とデートに出かけているように思え、店長のわりに、休みが多すぎるのではないか。しかも新規オープン店なのに。
そういうところからも、葵に会えてよほどうれしかったと思われます。
有村架純(桐生葵役)
木山と同じ飛行機事故に遭遇していた。そんな偶然あるわけないだろうとも思いますが。
葵も透けて見えるわけですが、これから先スルーして生きていけるのか。今後の人生が気になるところです。
北村有起哉(黒川先生役)
木山と同じ能力を持ち、しかも病院の先生を務める。
病院だとかなり透けて見えてしまうでしょうに。この方は、かなりメンタル的に達観してしまったと思われます。
映画を見るのにおすすめなサイト
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