あらすじ
ホテルにチェックインした男。
ルームサービスを頼み食事を済ませて意を決したように窓の外に身を乗り出しホテルの高層階から飛び降りようとしている。
警察は男に飛び降りを止めるように交渉を始めるが、男は女性刑事リディアを唯一の交渉役として指名する。
■Prime Video |
---|
感想
主人公の舞台となる場面が、ほぼほぼホテルの窓の外で完結するという映画”フォーンブース”的な魅力を感じた映画です。
実際のところはフォーンブースよりも、もっと多方面で動きがあるため、主人公はあくまでも作戦のための陽動的な役割を果たすためにその場所から動けないという展開。
下手したら主人公なのか脇役なのかよくわからない立ち位置になりそうでした。
主人公は、ダイヤを盗んだという無実の罪で捕まりますが、裁判でも有罪が確定。すると自分の無実の罪を晴らすために行動を起こします。
協力者は、自分の家族。家族の信頼あってこその作戦でしたね。
1年という時間をかけて計画したこの作戦は、まさかの父親の葬儀のところから計画されていました。
最初は無計画に脱走したのかと思いきや、ここからすでに作戦の一部だったのです。相当用意周到な準備をして行われたことでした。
主人公は収監されていたので、実質的には家族が主人公のために動いていたことになりますが、葬儀の手配やらダイヤを盗むための図面の手配やらで何よりも大変だったのは、家族の中でも弟カップルですね。
このあたりの準備の話はまったく描かれませんが、あれだけのセキュリティの図面をどうやって手に入れたのか、そっちのほうが気になるところでした。
ホテルの窓の外ということで、主人公もそれほどできることがないのですが、弟の金庫への侵入に合わせて、主人公がその限られた空間でいろいろと実行するところなどは、よく考えられていて楽しめる映画でした。
爆発音から注意をそらすために飛び降りるふりをしたり、金庫への移動を遅らせるためにお金をばらまいたり、弟の彼女を鼓舞するために飛び降りを見に来た野次馬たちに声を張らせたりと思ったよりよくあの限られた中で、こういうことを思いついたなと思います。
こういう無実の罪を着せられる背景には、ありがちな汚職警官がいたり、そして、こいつは汚職には関係ないだろうという、信頼に足る警官がいたりとオーソドックスな脚本も合わせて楽しめる作品でした。
まとめ
冒頭から飛び降りをしようとする男っていう謎めいた展開がいいですね。
もっとなぜ飛び降りようとしているのかという部分は、もう少しネタ晴らしを焦らしても良かったんじゃないかなと思いました。
こういう一部の場所だけで展開する映画がけっこう好きだったりします。
キャスト
監督 アスガー・レス
サム・ワーシントン(ニック役)
ちょっと小遣い稼ぎのためにやったアルバイトのせいで無実の罪を着せられて収監されるというかわいそうな主人公。
もっとみんなちゃんと捜査してあげてよって思うくらい捜査がずさんすぎるのでさすがに同情してしまいますね。
エリザベス・バンクス(マーサー役)
交渉人として失敗した直後に、そういう状況だから気持ちわかるだろうって感じでニックに呼ばれる。
傷をえぐるような割とひどい理由で呼ばれてかわいそう。
ジェイミー・ベル(ジョーイ役)
1年間の準備の中で、この弟の活躍が本当に素晴らしいと思う。どうやって準備したのかスピンオフ作れるくらい気になる。
ジェネシス・ロドリゲス(アンジー役)
調べ物は弟がやってくれていたけれど、しっかり者のこの子がいたから計画が順調に進んだんでしょう。
それまでのキャラ設定からすると、いきなり無理とか言い出したりしたところは、ちょっとキャラ設定がぶれた気がしました。
アンソニー・マッキー(マイク役)
主人公を裏切ったように見えて、最後はちゃんと味方してくれた?
悪人役にも善人役にもなりきれない、どっちつかずで中途半端な役どころになってしまっていたところが気になるところでした。
エド・ハリス(イングランダー役)
事業の失敗を取り戻すために、ニックを罠にかけた悪い人。
明るみに出すことができないので、もうあのダイヤの存在自体が弱みにしかならないのに、なぜいつまでも手元に持っていてしまったのか。
変なプライドは身を滅ぼすという良い例かもしれません。
関連サイト
■Prime Video |
---|
映画を見るのにおすすめなサイト
ネットで映画が見れるサイトはたくさんありますが、こちらのブログでは主に下記サイトを利用しています。映画の感想を見て、映画を見たくなったらぜひ参考にしてくださいね。