あらすじ
元レスキュー隊所属していた祐司は
駅で、妻と娘と待ち合わせをしていた。
そんなとき、突然の津波が駅で待つ妻と娘に襲い掛かった。
現場に駆け付けた祐司。なんとか助かり、娘も無事だったか
地下に閉じ込められてしまう。
助けを求めて、行動する祐司。地上では、台風が近づく中レスキュー隊が
決死の救助を行う。はたして無事助かるのか。
感想
レスキュー隊に感情移入できるのであればきっと好きになれる作品。
メインは、地下で閉じ込められた主人公たちではあるものの
視点としては、レスキュー隊の過酷な状況と
メンタル的な部分に置かれている。
地下で助けを求める祐司も、元はレスキュー隊。
仲間を見捨てた経験から、レスキュー隊もやめた過去を持つ。
地下に一緒に閉じ込められた重村からは、
「さっきも1人は助けられたんじゃないか」なんて
傷をえぐるような発言を受けるほか、娘ががれきに
つぶされてしまったときには、また助けられなかったと
自暴自棄になってしまう始末。
地上で救助を行うレスキュー隊も大変で、
危険を侵して救助に向かえば、仲間が犠牲になる可能性がある
かと言って、救助に行かなければ、救助を待つ人を
見捨てることになるという葛藤と戦うことになる。
レスキュー隊員も人の子であるから、
家族がいる隊員は、やはり家族のためにも死ねない。
独身隊員は、救助に行くのがレスキューの仕事だと
立場によっても考えが変わる。
また、救助を待っている人たちの家族の心情。
今作では、祐司の妻が助かっており、
救助を中断することに対して、見捨てるのかと
レスキュー隊の隊長の義理の兄に迫るシーンもあり
さらに隊員たちを葛藤させる。
隊長が一番つらい立場で、
家族である祐司も助けたい。
隊員も危険な目にあわせるわけにもいかない。
この葛藤に悩みぬくのである。
この隊員たちの葛藤が重いので、
地下で救助を待つ主人公とその他の人たちの
悩みなんてものがやけにちっぽけになって
頭に残らないほど。
そして、なぜか予報士の人も、自分がきちんと予測
できていなかったからと責任を感じるというまさかの展開。
最終的に、レスキュー隊員たちは、一致団結して救助に
行くという胸熱な展開に進んでいく。
最近この一致団結していくぞおらーみたいな展開に弱い。
そして、下で救助を待つ祐司も、自らレスキュー隊を背負って
脱出してきて、今回はだれも見捨てなかったという
展開でなんだかみんなが救われた話になった。
まとめ
現実離れしたところはありますが、
現実のレスキュー隊の人たちも、こういう心の葛藤がある
場面に遭遇するのだろうなと思うと感謝しかないですね。
そういう意味でレスキュー隊にやけに
感情移入してしまった作品でした。
おすすめ度 ★★★
キャスト
監督 水田伸生
もし、地下に閉じ込められたら
ぜひとも一緒にいて欲しい頼もしい人。
あの鉄砲水で助かるのは、並大抵のことではない。
隊長として、めちゃめちゃ過酷な判断を迫られる。
うえの立場になるとこういう判断を求め
られるからつらいところ。
偶然にも救助を待つ人が弟なんてどのくらいの
確率だろうか。
めちゃめちゃ嫌な奴だが、最終的に
ちょっと協力的になる医者の卵。
一緒に閉じ込められるのは勘弁して欲しいタイプ。
発明した商品がそのまま役に立つわけではなく
別の形で役に立つと、なんだか複雑だったことでしょう。
祐司の娘を救う。とっさの判断で助けたのでしょうが
そんな冷静さをあの中で保てたらすごい。
義理の兄が、危険を伴うと言っているのに対して
見捨てずに弟を助けに行けと迫る。
自分が同じ状況だったらどうかわからないけれど
他の人の命が犠牲になる可能性があるのに
助けにいけとはちょっと言えない。
誕生日プレゼントのために、命の危険をおかして
しまう。おかげで祐司が自暴自棄になりかける。
要所要所で重要な役割を果たしている。