あらすじ
安中藩士の唐沢は、公儀の隠密。
ある日、安中藩で藩士を城に集める出来事がある。
唐沢は、不穏な動きとみて、報告をするが、
ただの遠足(とおあし)だということがわかる。
報告を取り消そうとするも間に合わず、
遠足の日を迎える。
ネタバレあらすじ感想
ペリー来航
ペリーの来航から始まります。当時は、それはそれは
衝撃的な出来事だったでしょう。
日本とアメリカの話し合いの場で、通訳がオランダ語で
話して、何も伝わらないという展開からスタートします。
この時点で、けっこうなコメディ路線なのかと思いました。
安中藩の城主と姫
城主と姫は、どうも考えが反対のようです。
城主は、アメリカに敵対心を持っていますが、
姫は、外国文化に興味がある。そんな姫に城主は
外国へ行くことも江戸に行くことも禁止にします。
反発する姫は、どさくさに紛れて逃走をはかります。
途中男装して、遠足参加に紛れるのですが、
今一つ何をしたかったのか、目的が不明な姫です。
しかし、腕っぷしはそこそこ強いようで、逆追いはぎを
して服を奪うということをやっています。
しかし、このことで、追いはぎにあった人は
すぐに斬られてしまうことになるのでかわいそうでした。
このあたりからコメディ路線は消滅。
城主は、藩士を心身共に鍛えるために
遠足を企画しますが、藩士ともども、不正を働いたりと
城主の思いは届きません。ますます企画の意味が
なくなってしまいます。
おっちょこちょいの隠密
唐沢は、ちょっと早とちりして、ただの遠足を
不穏な動きとして報告します。これが後々悪いことに。
報告を取り消そうとしますが、間に合わず。
父親にいろいろ厳命されていたわりには、
慎重さにかける隠密です。
遠足スタート
そんなこんなで、遠足がはじまります。
とくに、このあたりは何の要素もありません。
ただ、唐沢の功績によって、安中藩にいた
他の隠密がどんどん暴かれていきます。
正直、そんなにいたのって感じです。
遠足自体には、何の面白みもないですね。
あまりの面白みのなさに、竹中直人を入れたのでしょうか?
残念ながら、大したアクセントにはなっていませんでした。
目的のわからない刺客
不穏な動きの報告があったため、刺客が動き出します。
こちらの刺客は、隠密でもなんでもなく、
遠足のせいで関所の守りが手薄になっているのか
簡単に関所を通過します。一応銃を持っていたので
簡単に突破できたのでしょう。
公儀の隠密ですから、もっと静かに潜り込むことも
できたでしょうし、あんなに藩の中に隠密が潜んでいたので
あれば、もっといろいろできたでしょうに。
ひとまず刺客の目的としては、賊に城を取られれば
藩は終わるという考えて動いていたようで、
正面から城を取りにいきます。めっちゃ少ない人数で。
対する安中藩の藩士もめっちゃ少ないので、いいのですが、
賊とそれほど変わらない人数しかいないというのも
いかがなものでしょうか。
遠足の終了
刺客がきてはいますが、城主は遠足を続けます。
むしろなぜか刺客と一緒にゴールで待っているという
なぞの状況。城主はどうやって刺客を説得したのでしょうか。
そして、普通にゴールしたかと思うといきなり銃を
構える刺客・・・。いったいだれを狙っているのか
わかりませんが、唐沢に飛び道具でやられ、弓を構えた
女中に射られ、薙刀を持った女中にとどめを刺されるという
散々な結果に。そして、最後の刺客は、城主の刀持ち。
こいつは、なぜか城主を斬りにいきますが、
唐沢にまたしても飛び道具でやられます。
本当に、この隠密たちの目的がわかりません。
そして、最後の締めは竹中直人。
老体に鞭打って完走してがんばったという、マラソンの
感動を表現したかったのでしょうか。
これで遠足は終了します。
まとめ
シリアスでいきたいのか、コメディでいきたいのか
あまり方向性がわからなかったですが、
俳優陣は、なかなかそろっているなと思います。
もう少しいい脚本で、俳優たちを活かして
欲しかったところです。人が斬られるシーンなども
意外とグロいところもありましたし、そういうところも
含めて、全体的な方向性を決めて欲しかった。
映画を見た流れでは、竹中直人の必要性はなかった
のではないかと思います。
そういう全体的な路線もそうですが、
あとは、隠密に焦点が当てられているのか
遠足=マラソンに焦点が当てられているのか
そちらも半端だったように思えます。
遠足を全体のストーリーに入れながら、
その中で、起こるいろいろなハプニングを
唐沢がなんとかばれないように解決していく
ような流れだったらもう少し面白かったような
気がします。いろいろ言い出すとあれですが、
全体的にまとまらないというか中途半端ですね。
見どころは、それほどないですが、佐藤健演じる
唐沢の活躍ぐらいでしたかね。
評価/キャスト
オススメ度 ★
ジャンル:アクション
監督:バーナード・ローズ
出演:
早とちりして、安中藩を窮地に
陥れてしまう。隠密のわりに
行動が大胆。正体もなぜばれたのか
よくわからない。
家でしたけど、割とすぐ戻ってくる
外国にあこがれる姫。考え的には
最先端なのでしょう。
家での目的も、遠足に参加した目的も
最後、馬に乗ってどこかに行く目的も
劇中で目的が一番不明な姫でした。
雪姫が好きなようですが、最後まで
思いは通じないかわいそうな人。
すべてが中途半端。
足が一番早いという設定ですが、
特に遠足の中では活かされず。
なんだか残念。
実は隠密でしたの第1号。
佐藤健との一騎打ちはよかったです。
無駄にかっこいい城主。
どうやって刺客をまるめこんだのか。
竹中直人の無駄づかい。
正直、いらなかったかもしれない。
コメディ色が強ければよかったのに。
残念だ。