サスペンス 映画

仮面病棟 ネタバレ映画感想 強盗犯が逃げ込んだ病院に隠されたとんでもない秘密とは。

(C)2020 映画「仮面病棟」製作委員会

あらすじ

先輩からの依頼で病院で当直を担当することになった速水。

その夜、ピエロの仮面をつけたコンビニ強盗犯が銃で撃たれて負傷した女子大生の瞳と病院を訪れる。

瞳は治療を受け命に別状はないものの、コンビニ強盗犯は病院にたてこもることに。

予告編


仮面病棟
■Prime Video
仮面病棟
監督 木村ひさし
出演 坂口健太郎、永野芽郁、高嶋政伸

感想

隠し事が下手な素直な人たちの集まり

ミステリー作品ではあるので、もう少し上手に表現できなかったのかなと思いました。あやしいけど、実は違うのかなという謎解き感がないため、あまりミステリーな感じがない。

冒頭からしきりに、怪しさを醸し出している状況。雰囲気だけならまだいいのですが、登場人物みんながあからさまに怪しさを出してしまうことが問題だと思いました。

この病院には何かあるということが、ミステリーになっているのはわかるのですが、何かあるということを隠し切れていないため、もう少し隠してくれても良かったかなと思います。

嘘がつけない性格の人たちが集まってしまったのが、もしくは秘密を言いたくて仕方がないのか。

国家を揺るがすような内容なのに、もう少し上手に隠して欲しかった。

入院患者のいる目の前で、こういうことを行ったんだという話を、うかつにしてしまうところも問題です。

こういう迂闊な行動のせいで変な恨みを買ってしまうことになり事件に発展してしまうのですが、もう少しバレた理由というの違う展開があったら、もう少し楽しめる展開があったのかなと思いました。

自由に動く人質たち

ピエロに扮した強盗が病院を占拠したものの、唯一の階段入口は封鎖して逃げられないと踏んだのか、封鎖後はある程度自由に動く人質たち。

強盗もわざとかと思うくらい陽動作戦にかんたんに引っかかっている状況を見ると、エレベーター1つあればいつでも脱出できたような気もします。強盗には味方がいたので、わざと陽動作戦に引っかかったふりをしたのかもしれませんけど。

あれだけ人質が自由に動いていると、2階くらいの高さなら窓からでも飛び降りることはできたような気もします。

人質たちは、別行動をけっこう取っているので、自由行動する人質たちを管理するのは難しいんじゃないかなと思いました。

また、院長室とか、みんな自由に出入りしてますし、秘密を抱える院長たちが、かなり自由に動くことを許しているのも、秘密を隠す気があるのか、違和感しかない状況でした。

名探偵もびっくりの観察眼

床の傷だけで、隠し部屋に気付くシーンがありましたが、これって割とすごいことだと思うんですよね。

疑ってかかっていたこともあるからでしょうけどよく気付いたなと思います。

でも、院長はやはり隠す気がないように思えてしょうがないです。

バレたら大変なスキャンダルになることをやっているはずなんですが、こういう部分がかなり緩いのが気になってしまいます。バレた時もそれほど焦ってもいませんでしたし、危機管理能力が欠如しているようにも思えました。

それだけ大変なことをやっているのか、自覚を持ってセキュリティ強化に努めて欲しいところでしたし、こういう部分が緊迫感をそがれた要因の1つになったのかなと思いました。

交通事故シーンについて

速水の婚約者が事故死するシーンがありますが、あのシーンはもう少し工夫して欲しかったと思いました。

あれで真横からトラックがぶつかるのは違和感しかありません。

あまりそこは重要な点じゃないのかもしれませんが、えーあれでこうなるのってなってしまったので、ほんともう少しでいいので、事故シーンの工夫は欲しかったです。

たぶんあのタイミングだと、乗用車がトラックの横につっこむ感じになるのかなと思うので、速水もただでは済まなかったと思います。

まとめ

病院の秘密と誰が黒幕なのかというところが面白さのポイントになるとことかと思います。

そういう部分は除いて、映画の中で考えさせられた点としては、移植の判断が正しいかどうか。

確かにもう助からない延命措置だけの命もあるのでしょう。

そこに対して、移植という選択を適用して、自分の命を終わらせて他人の命を救うために使うことが果たして正しいのかどうか。

これは法的にOKになったとしても、そういう判断が正しいかどうかは倫理的観点から、かなり議論が分かれるところになるでしょう。いずれにしても、法的整備と本人の意思確認そういったものは、しっかりと行う必要もあります。

こういうことが現実には、実際にもう行われているというようなことがあったらちょっと怖いなと思いました。

キャスト

監督 木村ひさし

坂口健太郎(速水秀悟役)

婚約者の搬送を断ったような病院の当直に行くこと自体、断ればいいのにと思いました。先輩の頼みとはいえ。気持ちの切り替えとか、複雑な心境はあるのでしょう。

また、あんな大きな告発をして、無事に医者として続けることができるのかというところが心配でならないですね。

永野芽郁(川崎瞳役)

メイクがちょっとピエロっぽいと思ったのは私だけでしょうか。たぶん入院患者とばれないようにするためだと思いますが、ピエロと共犯者であることの暗示かと思いました。

名前も、身元につながるものがなくなっているのに川崎13からとって偽名を使うのもどうかと思います。計画的な犯行の割には、こういう部分は脇が甘い。実は咄嗟に名前を聞かれて答えたんでしょうか。だとするとやはり無計画すぎる気が。

最初に拳銃で自ら撃たれるというくらいの覚悟を持ってやっていることなんですけどね。

内田理央(佐々木香役)

結婚も控えていて、今日が最終勤務というところを狙われてしまう。どんどん本心があばかれていってなんだかかわいそうな人でした。

江口のりこ(東野良子役)

正体に気付いてしまったために真っ先に刺されてしまう。別行動とってたことが仇になりましたね。見た目、返り討ちにしそうなんですが、あっさりした退場でした。

高嶋政伸(田所院長役)

良い感じに、最後の最後は高嶋さんらしい役に落ち着いていました。本当にこういう役どころが増えてしまいましたね。テレビドラマホテルのころのキャラがなつかしいです。

国家機密を扱うには、ちょっと管理が甘すぎる人。政府も人を選んだ方がいいですね。

笠松将(宮田役)

川崎瞳にうまく使われた共犯者。

おばあちゃんが、川崎瞳の姉と同じような被害者で協力することになるものの、あきらかに利用されただけというかわいそうな役どころ。

おばあちゃんがそういう目にあって、こういうことに協力できるかどうかでいうと自分は無理。おばあちゃん子だった可能性。

 

 

 

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