あらすじ
ある日、ジェシカは突然誘拐され、監禁されてしまう。
監禁された際に、部屋の電話が壊されたものの、ジェシカは、壊れた電話をなんとかつなげて電話をかける。電話をとったのはライアンという青年だった。ライアンはジェシカを救うために携帯片手に奔走する。
感想
今のスマートフォンだと「?」のイメージなので、一昔前の携帯がわかる世代であれば楽しめる内容だと思う。
携帯で起こりえるであろうトラブルをうまく劇中に折り込んでスリルある展開に持ち込むことができている。
現在で言うガラケーがメインだった世代の方なら、このトラブルが想像しやすい。実際の劇中のトラブルでいうと
1.電波が届かない
今でこそある程度エリアが広がっているけれど、昔の携帯の電波は割と届かないところは届かない。それこそボーダフォンなんて割とひどかった。
劇中では、階段を上っていると電波が悪くなるシーンがあったけど、同じ建物内でも、使える場所使えない場所があるのは割と日常茶飯事だった気がする。
2.電池が切れる
電池がなくなるのは、今でも、昔でも同じ。でも、モバイルバッテリーなんてものがなかったので、出先で充電するなんて発送はなかった気がする。
劇中でも通話中にバッテリーがなくなるけど、車内充電で事なきを得ていた。今は、割と安価に手に入るけど、ちょっと前の車載用の充電器は、まあまあな値段がしていた気がする。
3.周りの音を拾う
携帯電話って、周りの音をよく拾う。劇中でもこの事をうまく使って、犯人に危うくばれそうになるような展開につなげていた。
4.回線の混線
携帯での通話で、回線の混線っていうのは、それほど多くはないけど確かにたまにあった。スマホではほぼない気がする。レアケースだと思うけど、こういうこともあったなぁと思い出させてくれる。
というように、こういう携帯でありがちなトラブルを、うまく折り込んでいるところが非常に良かった。
また、トラブルだけではなく、携帯の機能についてもうまく言及している。
今じゃ当たり前だけど、動画が撮れたり、着信履歴が50件残せるとか。これも今じゃ当たり前。こういう機能についてもうまく使っているところがいい。最後の最後も携帯をうまく使って終わっているところも良かった。
その他良かったのは、展開が速いこと。テンポがいいので、全然飽きずに見れる。要所要所のコミカルなところも、そのテンポの良さでより面白く描かれている。
この作品では、ジェイソン・ステイサムが悪役になっているけど、ステイサムが悪役なんて、全然逃げれる気がしないし、絶望感しか感じない。1つは、ステイサムからどうやって逃げるんだよっていう展開を楽しむのも面白い見方の1つかと思う。
まとめ
一昔前の携帯から使っている人であれば、共感できる展開が多くてとても楽しめる作品だと思う。正直、携帯電話の販売の宣伝映画かと当時は思ったほど。エンドクレジットにも、携帯電話を使っているところには好感が持てた。
キャスト
監督 デビッド・Rエリス
・キム・ベイジンガー(ジェシカ役)
教師と言うのはわかっていた。冒頭電話をつないでかけるところから、化学教師かと思いきや実は生物教師。
必殺仕事人のように、人体に5本しかない動脈を切り、屈強な男を鮮やかに殺害。ごめんなさいごめんなさいといいながらえげつないことをする。
もう1人の犯人に対しても首を絞め気絶させるなど、実は、この人1人でも脱出できたんじゃないかという働きを見せる。
・クリス・エバンス(ライアン役)
ジェシカからの電話を、最初はいたずらと思うが、犯人とのやりとりを聞き信じることに。フットワークも軽く、機転もきく男。
・ウィリアム・H・メイシー(ムーニー役)
ムーニーという名前がかわいい。おむつしか浮かばない。劇中では唯一の良い警官。
・ジェイソン・ステイサム(イーサン役)
感想でも書いたけど、ステイサムが犯人になると、主人公が逃げ切るイメージがまったくわかなくなるので配役としては、いいような悪いような。
今回の映画は、携帯電話をフル活用した映画でした。最近は携帯電話の提供会社も増えてきていますので、いろいろ迷ってしまいますよね。